どこかのタイミングで手術をうけなければならない日がくるかもしれません。多くのひとが手術を経験します。遺伝からくることもありますし、がんはどこかの、タイミングでなります。なんの病気もなく死ぬことはありませんから。
まずは早期発見からです。一般的に早期発見された病気は比較的簡単にとりきることができます。心臓手術ならば相当いい状態で手術できます。進行した状態、緊急手術でするという状況ではかなりのリスクがみこまれます。早期発見、早期治療は一番の成功の秘訣です。
早期発見のために、自分の現状を知ることが大事です。まずは自分の遺伝から。がん家系はやはりおなじがんにかかる確率が高いですし、心臓病のあるひとはおなじ心臓病になることが多いです。むかしはあまり気にしていませんでした。しかし、患者さんの家族歴に目を向けるとかなり重要であることがわかってきました。外科医としては気にする必要はないのかもしれませんが、個人的にはおもしろいようにおもえます。
健康診断をうけることと人間ドックをうけることは大事なことのひとつです。年に一回うけるとよいとおもいます。そうして早期発見して、さっさと悪いところをとってしまいましょう。
ダイエットはもちろん見た目的に大事ですが、手術の難易度も実は大きくかわります。太っているひとの手術は深いところで手術しなければなりません。冷蔵庫の奥の方を、整理するのと、冷蔵庫の手前を整理するのを想像してください。数時間、奥の方をゴソゴソするのはかなりしんどいですよね。おなじように、太っているひとの手術は奥の方でごそごそと切ったり縫ったりしなければならないので、大変なのです。手術操作が、うまくいかない確率は、どんな名医であれ、あがります。手術の合併症の率も肥満のひとはあきらかに高いです。ダイエットはとても大事なのです。ダイエットの方法はまた別ではなします。
いつくるかわからない手術。ちゃんと備えておけばまったくこわくありません。健康な年齢を伸ばして、人生をたのしみましょう。