手術トレーニングのシステム化

手術のトレーニングにはいくつかの段階があるとおもいます。でもこれをきちんと説明してくれるひとはいなかったかもしれません。ここで自分できづいたことを書いてみたいとおもいます。

まずは、みること。というか、手順をおぼえること。これは一度みた手術の手順を順をおっておもいだす作業です。最初にだいたいをおぼえます。胸をあけて、ポンプに乗せて、なにをどうして…手術がおわるまで、言語化してみてください。手術にはいっていたら、手術のあとにかいてみて、わすれたところは術者に聞いて見ましょう。2回目は細かい手順をみてみましょう。どの糸をつかって、どのように針をもっていたかなど、右手に集中して理解を深めてみましょう。そしたら口に出していってみて、実際針をもって、イメージしてみます。そうすると実際やるときも迷いがないとおもいます。最後に左手に集中して、なにをしているか、覚えましょう。大事なことは言語化することです。ノートにとるのが一番はやいとおもいます。

次にやってみることです。縫うところなどは簡単な模型などをつかって練習できます。とりあえずは深さと繊細さを練習するために、ティッシュを組織にみたてて練習してみるとよいかもしれません。狭い空間に対象物をいれて練習することが大事で、浅いところで、いくら練習してもうまくはなりません。練習方法は工夫してみるのがよいでしょう。

最後はオペ室でやってみることです。実際に手を動かしてみないとわからないところは多分にあります。最初は指導医に場を整えてもらうことが大事で、指導医がやるようにコピーしてやりましょう。10人外科医がいたら、10人違うやり方でやるはずです。そして、5例やったら、こんどは下の人間とやってみることが次の学習になります。全然ちがうものがみえてくるでしょう。

最後にビデオや手術見学にいきしょう。達人の手術をみて、ベストの方法を気づけたらそれが、一つの手技の完成となります。そのあいだに多くの合併症とその対処法を勉強しておくとよいのではないでしょうか。それはよむのもいいですし、話をきいてみるのもひとつ大事なことです。

手技を習得するのには時間がかかります。でもできるだけ短時間でできるように努力しなければ、実際できるようにならないとおもいます。

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