外科医の保険

外科医であることはある程度リスクをはらんでいます。手術をして結果がうまくいかないと訴えられる可能性もあります。また手を怪我して、手術ができなくなってしまうこともあります。はたまた外科医に限らずみんな、何かの事故にまきこまれてなくなってしまうかもしれません。

外科医にはある程度必要な保険があるとおもっています。1つ目は訴訟に対する保険です。(どの保険会社がいいかはわかりません。)訴訟はアメリカでは一般的ではありませんが、よくあることになっています。たとえ、あきらかなミスだとしても、日本のように警察が介入することはありえません。警察が介入する理由がないからです。もしも意図的な殺人であれば、そうかもしれませんが、そもそも医師は命をあずかっている仕事なので、死亡がその仕事の一部になるのは当然だからです。そういう意味で日本のいまの制度は異常ともいえます。話はそれましたが、民事で訴訟になったときに、賠償金は一医師がはらえる金額にはなりません。かといって病院がいつもまもってくれる保証もないのです。したがって、訴訟にたいする保険は万が一なにか起きたときに自分をまもる必須のものといえます。賠償金が高い場合、そのまま医師人生を終えることになりかねないからです。

次にDisability Insuranceというものがアメリカにはあります。障害保険が直訳でしょうか。これはなにかのきっかけでいままでどおりはたらけなくなってしまったときの保険です。短期間であれば、多くの病院ではそのまま雇ってくれるとおもいますが、長期になってしまったときにはその限りではありません。また、一生外科医としてはたらけなくなってしまう怪我を負うことがあるのです。そのためにこの保険はアメリカではすくなくとも大事な保険となってきます。収入がたかいぶん、生活費も高いことがおおく、失うものも多いのです。日本ではライフネット生命がだしているのをみたことがあります。生活のレベルが急に低下することを防ぐためにも収入の1/3もしくは半分を保証する保険をはいることをおすすめします。

最後に生命保険です。これはどこの家庭でもそうですが、必要なものだとおもいます。配偶者の職業により額もことなるでしょう。両方とも高収入の場合はあまり気にする必要もないのでしょうが、片方に依存している場合は、その収入を補えるような保証をつけておく必要があります。私は個人的には掛け捨ての保険をおすすめします。なぜなら、別の項でもかきましたが、ある程度自分でうまくつみたてられるからです。また積み立ての保険の意味がよくわからないこともあります。保険というのはみんなでコストをはらって、みんなでなにかあったときにそなえようというコンセプトです。つみたての概念がはいると、そこに投資の意味合いがでてきます。つまり、余計なリスクもしくはコストをはらっている可能性が高いのです。たとえ、”増える”とうたっていても、当然、その商品のなかには広告料、投資をするために必要な人件費などがはいっているため、掛け捨てのものより高くなるはずなのです。リスクとコストがゼロな投資商品はありません。

外科医には外科医の保険があるとおもっています。自分をささえてくれる家族を大切にするためにも、そなえておくことをおすすめしたいとおもいます。

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