留学の方法論

留学の意味合いについては別でふれますが、留学の仕方について述べます。

留学には研究留学と臨床留学、大学院留学があります。研究留学と臨床留学と大学院留学は全然違います。大学院留学は専門業者にまかせます。

臨床留学と研究留学を両方しましたが、結局、選考前と選考中にわかれます。選考前にすることは志望の場所との関係つくりです。関係とはつまりコネですね。

選考をするにも時間とお金をつかいますので、必要なければしません。関係を築くにはどうすればいいでしょうか。関係を築くということは仲良くなることです。 

自分という商品を売り込む広告といえます。広告のステップはAIDMAです。まずは自分の存在を認知してもらうことです。Attention.いくつか方法があります。

1.もともとあるコネをつかう

これは上司の知り合いや、もともと医局でつかっていた留学先をつかうことです。いままで、留学の実績があるひとがまわりにいればそのひとに紹介をしてもらいます。メリットは自分ですることがあまりないことです。ただ熱意を伝えるだけで行ける可能性が高いです。

デメリットは、大きな借りを医局なり上司なりにつくることです。例えば医局ならばつぎにいくひとがいるでしょうから、期間が決められてしまいます。また、不利な人事にあまんじなくてはならないかもしれません。

2.コネをつくる

学会などでだれかにあい、コネをつくりにいくことができます。日本の学会で多くの場合、招待された先生は放置です。だれもはなしかけませんし、質問もしません。ここが意外にもチャンスとなるです。積極的にはなすことでうりこむことができます。

海外の学会では逆にみんな友人に囲まれているので、話すチャンスはすくないかもしれません。ただ、日本の学会に来ない人たちがいますから、そこと関係がつくれます。

どうやってつくるかですが、まずは話すきっかけをつくること。ナンパとおなじです。興味があるほんを読んでいるとか、おなじ方向のホテルとか、夕飯でたまたまおなじだったとか。なんでもいいんです。

つぎにinterest興味をもってもらうことです。自分のおもに研究していることや、臨床で感じていることなど、ハマっている本や、おもしろエピソードなど、そういうものがあれば興味をもってもらえます。医局の派遣であっても、ほかのひとより違う点があれば、かならず興味をもつでしょう。

興味をもってもらえれば、つぎに欲しくなるようにするステップです。ラボや臨床現場にいき、アピールしたり、共通の知り合いに電話してもらったりして、自分の能力が相手が求めるレベル、それ以上のレベルであることを事実から証明しましょう。論文だったり、経験症例数だったり。そういうことです。

そうしたら、記憶に残ることです。Memoryですね。インパクトをのこしたり、定期的にメールをしたり、連絡をしたりすることで、覚えてもらうことができれば、選考に残れます。

最後にaction 行動です。実際にあきポジションができたり、予算からポジションがつくれるようになれば、採用ということになります。そのときに、予算を減らせるように、VISAや、奨学金など、予めハードルをさげることができれば、その可能性は高まります。

基本的なマーケティングの戦略が実は留学戦略につながるとは、なんとも面白いですね。

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